広仁会広島支部 > 総会及び懇親会報告




令和6年度広島支部総会並びに懇親会報告
 令和6年3月16日(土)、リーガロイヤルホテル広島にて、広仁会広島支部総会・懇親会が開催されました。今回は広島ドラゴンフライズ社長の浦伸嘉氏のご講演を企画しました。総会・懇親会の出席者は計51名でした。



総 会

 新本 卓也 常任幹事(平成14年卒)の司会、開会の辞で総会が始まりました。


式次第
1.開会の辞
2.物故会員への黙祷
 今期に物故された会員の先生方に黙祷を捧げました。

横崎 元男先生(昭和32年卒) 新甲さなえ先生(昭和61年卒) 新本  稔先生(昭和40年卒)
二宮 石雄先生(昭和33年卒) 大谷美奈子先生(昭和41年卒) 西村 正二先生(昭和54年卒)
真田 光明先生(昭和34年卒) 福永 保夫先生(昭和48年卒) 北浦 弘幸先生(昭和45年卒)
日髙 惟登先生(昭和42年卒) 大野 克弘先生(昭和48年卒) 山東 敬弘先生(昭和58年卒)
小早川 隆先生(昭和50年卒) 苔原  修先生(昭和57年卒)
3.支部長挨拶 茗荷 浩志先生(昭和59年卒)
 檜山桂子先生から続きまして13代目の支部長をさせていただいております。本日はメインイベントで、広島ドラゴンフライズの浦社長によります、バスケットボールチーム運営型企業経営論とのことで、広島ドラゴンフライズをV字回復させたいろんな独自メゾットについてお話を頂きます。医療経営にも関係するところがあるかと思いますので、しっかりお聞きいただきたいと思います。皆様のご健康並びにご健勝を祈念いたします。
4.総会議長の選出
 明海 国賢先生(昭和49年卒)
5.議事
<報告事項>
 
令和4年度庶務報告ならびに事業報告
会計決算報告
会計監査報告
平尾 健 常任幹事
高橋祥一 常任幹事
檜山桂子 幹事
→以上、挙手多数で承認された (令和5年度 会計決算報告

〈協議事項〉
 
令和5年度事業計画報告
会計予算案報告
平尾健 常任幹事
高橋祥一 常任幹事
→以上、挙手多数で承認された (令和6年度 会計予算案
6.閉会の辞

特 別 講 演

『バスケットボールチーム運営型 企業経営論』
講師 広島ドラゴンフライズ社長 浦 伸嘉氏

座長 平尾 健 常任幹事(平成4年卒)

 世界のスポーツビジネスとしてのNBAおよびBリーグ、最新の広島ドラゴンフライズ情報、バスケットボール型企業経営(組織論)、クラブ戦略についてご講演された。結果を出す組織とするためには(チームビルディング)、①明確 な共通目標②組織への忠誠心③コミュニケーション④結果を導くリーダーの存在⑤効率的・合理的なルール設定といった5つの要素が重要であると解説された。




令和6年度懇親会
進行 兵庫 秀幸 常任幹事(平成4年卒)
   新本 卓也 常任幹事(平成14年卒)
1.開会の辞
 広仁会広島支部支部長 茗荷 浩志先生(昭和59年卒)


 先ほど浦社長の熱烈な講演会の後でまだ興奮が冷めやらぬ状況です。医療経営においても非常に大切なことだと思いましたので持ち帰って皆さん勉強していただきたいと思います。本日は来賓としまして、越智光男広島大学学長、副学長の田中 純子先生、そして広仁会会長の小林 正夫先生、そして放射線影響研究所理事長の神谷研二先生に来ていただきました。
 また新病院長になられた先生や新たに開業された先生にもご挨拶いただきたいと思います。本日は短い時間ではございますけれどもぜひ楽しんで帰っていただき、横の繋がりをもっと続け深めていただきたいと思います。
2.来賓挨拶
 広島大学学長 越智 光夫先生(昭和52年卒)


 広島大学は75周年、白島学校から言えば150周年の節目の年で、ラッピング電車などいろいろな催しをしています。
 皆さんに覚えて頂きたいことがあります。昭和20年8月5日に広島県立医学専門学校の開校式が、今の南区区民会館の近くで行われ、その夜に、全員が高林坊に疎開をしました。高林坊に着いたのが真夜中、8月5日から日付が変わるころで、8月6日に原爆が落ちたのですから、高林坊の方々のご厚意がなければ、今の広島大学医学部はないわけです。小林広仁会長に相談して粟井医学部長と3人で高林坊に参りまして、広仁会員の先生方のご支援と、医学部医学部からの支援で記念碑が立つことになりました。
 また広島大学が8月5日に開校式をしたときの校長や何人かの先生には岡山大学ご出身の先生でした。原爆で亡くなられた方を数十例も解剖された玉川 忠太という先生は、岡山大学のご出身でした。そういった先 生方のおかげで、広島大学がある。岡山大学は近くのライバルのようなところもあるのですが、そういう歴史の上に今の広島大学があるということを忘れないようにしたい。
 戦後のABCCは研究のみで、治療をしなかったという批判がありますが、作家の阿川佐和子さんのお父さんが書かれている本があります。終戦の8年後に記者が広島に来て調べる中でいろいろなことがわかってくる。感情に流されずにしっかり俯瞰的に書いているような本です。広島で医療をする先生方にはぜひ読んで頂きたいと思います。
 広島大学150周年で11月2、3日に記念式典を行います。ゴリラ研究で知られる前京都大学総長の山極 寿一先生と、国連事務次長の中満 泉さんがお越しになられて講演をして頂きますので、ぜひお越し頂きたいと思います。
 広島大学副学長 田中 純子先生(昭和55年卒)

 昭和56年10月には霞地区の教員として一員になり、それ以後はアメリカに出た数ヵ月を除いてずっと霞におります。広仁会の皆様方には長い間ご支援をいただいておりますし今後ともどうぞよろしくお願いします。越智学長から理事副学長を拝命いたしまして、霞地区担当、広報、全学人事を担当しています。話題として今年度大学としては、地域中核の特色ある研究大学支援促進事業を認められまして55億という予算をもらっています。広島大学で非常に特色のある、周波数の短い紫外線を用いた見える化というものを使って霞地区の研究も創薬あるいは再生医療・細胞治療などを用いた研究を行うことになっています。
 霞地区には、GMPという国立大学では初めての施設を経済産業省から認められ、臨床研究中核病院の申請準備をしています。いよいよ広島大学病院でも臨床研究中核病院として臨床治験ができるような準備です。基礎から研究、基礎から臨床を繋いだ研究の協力強化が今後ますます強くなりますので、ぜひ皆様、楽しみに、またぜひご協力をお願いしたいと思います。
 広報担当としては、皆さんホームページを見て頂いてますでしょうか?ホームページのユーザーは380万人あり、アクセス数が年間2800万回あります。工夫して現在のトピックスを載せておりますので、ぜひアクセスしていただきたいと思っています。またXやFacebook、インスタグラムもあり、X(旧Twitter)日本語版の広島大学のフォロワーは1万8000人です。ちなみに神戸大学は1万5000人、名古屋大学1万6000人です。皆さんぜひフォロワーになっていただき、そこでつぶやいていただくということが、レピュテーションを上げ若い人たちに広島大学を知っていただくことにもなりますのでぜひよろしくお願いします。
 放射線影響研究所 理事長 神谷 研二先生(昭和52年卒)

 昭和52年卒で放射線の研究を中心に活動しておりました。福島原発事故後は福島医大で県民健康調査という仕事に従事させて頂き、そういう中で放影研の理事長を拝命しました。学長に言われたのは広大から放影研理事長に行くのは初めてだ、しっかりやってくださいということです。広島大学の存在を示せるような仕事をしていきたいと思っております。
 最近の話題として、放影研は2025年度をめどに広島大学霞キャンパスに移転する計画を進めています。これも学長の暖かいご理解のおかげで、放影研にとっては長年の夢が実現しそうです。広島市は以前から『平和の丘』構想というのを打ち立てています。しかし比治山の上に放影研があるために実現しないので、以前から移転を要請されていました。しかし放影研は日米の共同機関ですので、なかなか移転先が見つからなかったのです。けれどこの度最高の移転地が受け入れて頂き移転することになります。国立大学法人の中に省庁の異なる研究機関が立地するのは広島大学が初めてだと思います。
 数年前にカリフォルニア大学バークレー校に行きました。そこには国立の放射線研究所があるのです。ローレンス・リバモアナショナルラボラトリーは、まさしく大学の中に国立の物理の研究所があるところで、放医研から見れば今後のモデルになると思います。
 今後放影研は広島大学と非常に連携を強化して放射線の研究を推進して行きます。放影研はABCC時代から、広島大学の先生、広仁会の先生、あるいは広島市の先生から全面的な支援を頂いて現在まで事業をやってきたと伺っています。それは学長が紹介された『魔の遺産』という本の中にも書かれておりました。昔から広島の先生方が、放影研というアメリカの組織を被爆者のためということでご支援して頂いていました。
 これから放影研は、被爆二世の方の調査を、全ゲノムレベルで行う準備を進めています。我々の同僚にも、被爆二世の先生がおり、個人会員の先生方にも被爆者の先生がいらっしゃると思います。先生方のお話も伺いながら、しっかり準備を進めていきたいと思っております。
3.乾杯
 広仁会会長 小林 正夫先生(昭和53年卒)
 広仁会の活動を支えてくださっているのは、一つはやはり卒業生のクラス会です。そしてもう一つは全国の支部の皆さん方、この二つによって広仁会が支えられています。この広島支部はたくさんある支部の中で一番大きな支部です。今後も広島支部の力なくしては成り立っていきませんので、今後とも多大なるご支援を頂ければと思います。
4.新病院長の挨拶
  広島がん高精度放射線治療センター 影本 正之先生(昭和52年卒)

 英語表記でHIPRAC(ハイプラック)と呼んでいます。広島市立病院機構との併任兼務です。HIPRACは開設から9年目を迎えています。県内外からかなり多くの前立腺と乳がんを中心に多くの患者さんを紹介して頂き、年間650から700例、広島大学、広島市民病院と同様に、大規模放射線治療施設となっています。
 高精度の治療を行うだけではなく、全国的に不足している放射線治療に関与する人材つまり、医学物理士、診療放射線技師また看護師といった人材養成に力を入れて実績を上げています。
 今後、県が新病院を予定している隣にありますので、JR広島病院とともに県の病院に一体化され統合される予定になっています。まだまだ課題がありますが広仁会の先生の支援なくしてはありえないセンターです。今後もどうかよろしくお願いいたします。
 JR広島病院 院長 田妻 進先生(昭和55年卒)

 影本センター長からありましたように統合の話題一色でして、3月12日に終了した県議会において、定款あるいは様々な基本計画を遂行するための議案が通過しましたので、これからそれを具体的に進めていく段階に入ります。
 来年の2025年4月には、地方独立行政法人が広島県立病院機構として設置されて、そこにホールディングとして入ることになります。鉄道病院という名前で1920年に始まった病院ではありますが、2016年に医療法人JR広島病院の名前に変わりました。今度は知事の命で二葉の里病院という名前に変えると言っておられるようです。今後の新病院のテーマはブランディングに基づいて多くの若い方々が広島に帰ってきてくれるということです。その意味では広仁会のように幅広く受け入れる集団であってこそ県外に出ていた若い人が帰ってきやすいと思います。
 開かれた組織で、私のように他大学出身であっても、広島県に縁があればぜひ帰ってきてもらって統合する病院の若手として働いていただけるような、そういう病院に力を尽くして育て上げていきたいと思います。
 様々なご意見があることは承知しており、全てが肯定的というわけでない部分もあることは承知していますが、これは進めていくしかないので、一生懸命先生方のお力添えをいただきながら、力を尽くしたいと思います。ぜひ今後ともご指導、あるいはご鞭撻よろしくお願いいたします。
 広島市立リハビリテーション病院 院長 竹下 真一郎先生(平成4年卒)

 広島市立リハビリテーション病院は安佐南区の西風新都にある計100床の回復期リハビリテーション単科の病院です。昨今、回復期リハビリテーション病院が非常に増えておりますので、競争が激化しておりますけれども、小粒ながら市立病院機構の一員といたしまして、急性期病院の皆様方に少しでもお役に立てるよう精進したいと、職員一同願っております。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
 たかまさ会 山﨑病院 院長 今村 道雄先生(平成6年卒)

 平成6年宮崎大学の卒業です。山﨑病院といえば新宮先生を思い浮かべると思います。前院長の新宮先生は引き続き名誉院長、そして私の相談役として病院に残り、ますますご活躍頂いていりますのでご安心ください。私は消化器内科出身です。昨年3月まで広大消化器内科に在籍していました。大学にいる20年間にわたって、この山崎病院に行かせて頂きましたのでその縁があって昨年から病院長に就任させて頂いております。主に広島市東区あるいは安芸郡府中町の患者さんがメインで来られます。ケアミックスとして東区の医療に少しでも貢献できたらと思います。
 また個人会員の先生方のお役にもぜひ立ちたいと思います。消化器内科7名循環器内科3名の常勤10名ですので、もし入院やリハビリで当院がお役に立てることがあればいつでもご連絡ください。今後ともぜひよろしくお願いします。
5.新規開業の挨拶
  回生医院 リハビリ整形外科 望月 由先生(昭和58年卒)

 まず初めに広仁会の皆様方におかれましては日頃より大変お世話になっておりますことを心より感謝申し上げます。7年前に日本肩関節学会という学会を広島で開催させて頂きました。その際にはご寄付を賜り、無事成功裏に終わりましたことをここで改めて報告させていただきます。
 昨年3月に県立広島病院を定年で退官となり、父が東区で開設しておりました回生医院を改築して新たに回生医院リハビリ整形外科としてスタートさせて頂きました。
 いろいろなご意見がありまして、賛否両論というよりは、今からか、という声の方が多いのですが皆様方には大変ご苦労をおかけしてご迷惑をおかけしているかと思います。今後とも精進していくつもりでございますので、どうかご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。
6.閉会の辞
  広仁会広島支部 副会長 春田 吉則先生(平成元年卒)

 まず浦社長、今日は大変興味深いご講演をいただきましてありがとうございました。
 その後も懇親会でもいろいろな交流ができ、大変有意義でした。越智学長はじめ来賓の先生方、お集まりいただき大変ありがとうございます。
 広仁会広島支部はやはり会員が多いため、いかにその先生方をまとめるか、あるいは支部の啓発をできるかというところが重要だと感じています。いかに若い先生に同窓会というものが大事だと伝えるか、学生も含めて切っては切れない組織としての役割をまだまだ果たしていかないといけないと思います。引き続き先生方のご協力をよろしくお願いします。


あとがき
 今回は広島ドラゴンフライズの浦社長を特別講演にお呼びしました。そのドラフラが2ヵ月後の5月28日、見事にBリーグ初優勝を果たしたことは、広島に驚きと興奮をもたらし、会員の先生方の記憶に新しいところと思います。総会での講演は、それを予感させるような熱い思いがこもった、内容の濃いご講演でした。
 昨年話題になった映画『SLAM DUNK』は中国、韓国でも大人気を博しましたが、漫画『SLAM DUNK』でのインターハイの舞台はここ広島です。広島を聖地化して、アジア各国からドラゴンフライズに客を呼び込む構想など、浦社長の発想やビジョンには大変驚かされました。
 次回のゲストは、NHK気象予報士の勝丸恭子さんです。華やかに、気象tipsを含めて楽しくお話しいただきます。
広報担当 藤岡 悠樹(平成15年卒)